持ち家と賃貸を比較|金利3.8%時代の30年試算でどっちが得か判定

持ち家と賃貸どっちが得か、フラット35最低金利3.83%(2026年10月)と令和8年度の住宅ローン控除を前提に、30年後の純資産で比較。何年住むなら購入が有利か、同じ広さの家賃の逆転ラインと6問の診断で判定できます。

持ち家と賃貸を比較|金利3.8%時代の30年試算でどっちが得か判定
まな先生解説
こころ質問
すい要点整理
注意

価格・家賃・金利は下記の公的統計・報道の値です。30年の結果は筆者の仮定による計算例で、将来の結果を約束するものではありません。運用には元本割れの可能性があります。

持ち家と賃貸どっちが得?比較の結論

比べる項目持ち家(中古マンション)賃貸+新NISA
30年後の純資産(試算)約2,170万円約5,990万円
初年度の住居費(月・試算)約13.3万円(フラット35 3.83%)約8.7万円(更新料の月割り込み)
最初に出ていくお金頭金約1,330万円+諸費用約230万円(諸費用は仮定)敷金・礼金など(試算では省略)
金利上昇の影響変動金利なら返済額に直結家賃を通じて間接的
老後の住まい完済後も管理費・修繕・税が続く家賃が続き、入居審査の壁もある
有利になる条件同じ広さの家賃が高い・長く住む家賃が安い・運用を続けられる
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比べる物差しは「30年後の純資産」

比べる物差しは「30年後の純資産」
  • 購入の純資産 = 売却の手残り(売値−仲介手数料)− ローン残債 + 控除の還付分などの運用残高
  • 賃貸の純資産 = 頭金・諸費用相当額と毎月の差額を積み立てた運用残高

2026年は金利も家賃も上がっている

30年試算:中古マンション購入と賃貸+運用

試算の前提

項目A:購入B:賃貸
物件・家賃中古マンション3,321万円(統計)・70㎡(仮定)月83,381円(統計)
頭金・借入自己資金比率40.0%(統計)で頭金約1,330万円、借入約1,990万円・35年頭金と諸費用相当の約1,560万円を最初に運用
金利3.83%固定/変動(当初0.8%から毎年+0.25%、3.0%で頭打ちと仮定)—
毎月の費用修繕積立金335円×70㎡=23,450円、管理費1.5万円・固定資産税年10万円(仮定)2年ごとに更新料1カ月分(仮定)
税制住宅ローン控除:年末残高×0.7%を10年(中古「その他の住宅」2,000万円枠)。全額控除できると仮定運用益は非課税として計算
売却・諸費用30年後に売却(下落率0/1/2%/年と仮定)。仲介手数料は売買価格×3%+6万円+消費税、購入時の諸費用は物件価格の7%と仮定—
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30年後の純資産(筆者試算:家賃上昇0.8%/年・運用3%、単位:万円)

売却価格の下落率購入(固定)賃貸差購入(変動)賃貸差
0%/年3,0035,990賃貸+2,9873,0525,004賃貸+1,952
1%/年2,1675,990賃貸+3,8232,2165,004賃貸+2,787
2%/年1,5435,990賃貸+4,4471,5925,004賃貸+3,411
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結果がずれる方向

  • 同じ調査では、民間賃貸住宅に住み替えた世帯の住宅は平均47.0㎡でした。70㎡の購入と広さがそろっていないため、結果は賃貸に有利な方向へずれています
  • 新NISAの非課税枠は年360万円・生涯1,800万円です(金融庁「NISAを知る」)。今回の積立額は生涯枠を超えるため、実際は超えた分の運用益に20.315%(所得税15%・住民税5%・復興特別所得税)の税がかかります(国税庁 No.1463)
  • 31年目以降の住居費、修繕積立金の値上がり、大規模修繕の一時金、引越し費用、敷金・礼金、保険料は含めていません

何年住むなら購入が有利?損益分岐の家賃

賃貸と購入の差(賃貸−購入、万円)

居住年数0.8%・0%0.8%・0.8%2.0%・0%2.0%・0.8%3.83%・0%3.83%・0.8%
5年531522650641836828
10年7497079869441,3691,326
20年1,4281,2251,9071,7042,7172,514
30年2,3691,8353,0952,5614,3573,823
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逆転ラインは「同じ広さの家賃」

居住年数金利0.8%金利2.0%変動(0.8%→3.0%)金利3.83%
10年約13.0万円約14.6万円約14.4万円約17.1万円
20年約11.7万円約13.0万円約13.3万円約15.2万円
30年約11.1万円約12.2万円約12.5万円約14.0万円
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住宅ローン控除2026:中古も省エネ性能で13年

区分新築中古
長期優良・低炭素住宅4,500万円(5,000万円)×13年3,500万円(4,500万円)×13年
ZEH水準省エネ住宅3,500万円(4,500万円)×13年3,500万円(4,500万円)×13年
省エネ基準適合住宅2,000万円(3,000万円)×13年。2028年入居分から原則対象外2,000万円(3,000万円)×13年
その他の住宅対象外2,000万円×10年
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  • 床面積は40㎡以上です。合計所得金額1,000万円超の人と、子育て世帯等の上乗せを使う人は50㎡以上です
  • 所得要件は2,000万円以下です
  • 2028年以降に入居する新築のうち、土砂災害特別警戒区域などの災害レッドゾーンにある住宅は対象外です。省エネ基準適合住宅の新築は、2027年末までに建築確認を受けたものなどに限り2,000万円×10年です
注意

控除で戻るのは、納めた所得税・住民税の範囲までです。細かい要件は、国税庁の案内や税務署で確認してください。

金利上昇と賃貸の老後、それぞれのリスク

持ち家:返済額は金利で大きく変わる

金利毎月の返済額(目安)
0.8%約5.4万円
2.0%約6.6万円
3.83%約8.6万円
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賃貸:老後の家賃と入居審査

6問の診断と次の行動

  1. 同じ地域に10年以上住む見込みがある
  2. 年収に占める返済の割合(返済負担率)が20%以下に収まる(国交省調査では、住宅の種類別で最も高い分譲戸建住宅の取得世帯でも平均20.6%)
  3. 頭金と諸費用を払ったあとも、生活費6カ月分が残る
  4. 金利が+1%上がっても家計が回る
  5. 購入候補はハザードマップのレッドゾーンの外にあり、省エネ基準にも合っている
  6. 購入しない場合、老後の賃貸入居リスクを貯蓄や居住サポート住宅でカバーできる
判定次の行動
今買う同じ広さの家賃が逆転ラインを上回るか確認する/固定・変動・ミックスの返済額を比べる/控除の床面積・所得・省エネ要件を確認する
中古・小さめで買う借入を減らせる中古や40㎡以上のコンパクトな物件を探す/省エネ基準に合い13年控除になるか確認する/修繕積立金の残高と長期修繕計画を見せてもらう
賃貸+NISAで様子見生活費6カ月分の現金を先に確保する/毎月の差額を新NISAで自動積立にする/1〜2年ごとに金利と家賃を見直し、診断をやり直す
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まとめ:持ち家と賃貸は同じ広さの家賃で比べる

よくある質問

持ち家なら、繰上げ返済と新NISAのどちらを優先すべきですか?

注意

回答は一般的な考え方です。個別の税額やローン条件は、金融機関や専門家に確認してください。

  • 国土交通省 住宅局「令和7年度住宅市場動向調査報告書」 https://www.mlit.go.jp/report/press/content/002012180.pdf
  • 日本経済新聞「フラット35の10月金利、3.830% 現行制度で過去最高に」(2026年10月1日) https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA30B760Q6A930C2000000/
  • 第一生命経済研究所「日銀金融政策決定会合(2026年9月)」(2026年9月18日) https://www.dlri.co.jp/report/macro/665928.html
  • モゲチェック「住宅ローン金利2026年10月の最新動向」(2026年10月2日更新) https://mogecheck.jp/articles/show/51rzNy7XEJ5o4mQ6ZkVv
  • 総務省統計局「消費者物価指数 全国 2026年9月分」 https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf
  • 国土交通省「令和8年度税制改正概要」(令和7年12月) https://www.mlit.go.jp/page/content/001975596.pdf
  • 住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査(2026年1月調査)」 https://www.jhf.go.jp/files/topics/4955_ext_99_4.pdf
  • 国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン(令和6年6月改定)」 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001747009.pdf
  • 国土交通省住宅局「住宅セーフティネット法等の一部を改正する法律等について」(令和7年3月) https://www.koujuuzai.or.jp/wp/wp-content/uploads/2025/03/R6summit_03-1.pdf
  • 政府広報オンライン「改正住宅セーフティネット法」 https://www.gov-online.go.jp/article/202511/entry-9947.html
  • 金融庁「NISAを知る」 https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/index.html
  • 国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1463.htm

最終確認日:2026年10月31日

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