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外貨預金のデメリットとは?年7%でも窓口で円に戻すと赤字になる試算

外貨預金の主なデメリット(元本割れ・為替手数料・税金・預金保険の対象外)を、三菱UFJ銀行の手数料表と国税庁・預金保険機構の資料で解説。年7%の1ヵ月物でも窓口で円に戻すと赤字になる試算と、損益分岐レートの出し方も紹介します。

外貨預金のデメリットとは?年7%でも窓口で円に戻すと赤字になる試算
まな先生解説
こころ質問
すい要点整理
注意

この記事は一般的な情報です。金利・手数料・税制は変わることがあります。取引の前に、各金融機関の最新情報を確認してください。

外貨預金のデメリットとは?4つを表で確認

デメリット何が起きる?根拠・目安
為替変動円高になると、円に戻したときに減る1万ドルなら1円の円高で1万円減る(記事内の単純計算)
為替手数料預けるときと戻すときの両方でかかる三菱UFJ銀行の米ドル:ネット片道25銭・窓口片道1円(同行の手数料表)
税金利息は20.315%の源泉分離課税。為替差益は実務上、雑所得として扱われ、雑所得の損失は給与などと通算できない国税庁No.2230・No.2250(令和8年4月1日現在法令等)、税務大学校論叢114号(令和7年6月)
預金保険保護の対象外破綻時は財産の状況に応じた支払いで、一部カットされることがある(預金保険機構)
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仕組み:手数料はTTSとTTBの差に含まれている

仕組み:手数料はTTSとTTBの差に含まれている
通貨ネット窓口窓口÷ネット
米ドル25銭1円4倍
ユーロ25銭1円50銭6倍
豪ドル50銭2円4倍
英ポンド50銭4円8倍
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2026年の金利環境:円の金利ゼロという前提が変わった

元本割れ・税金・預金保険の注意点

元本割れの3つの原因

  1. 円高:円に戻すときのレートが下がる
  2. 往復の手数料:為替が動かなくても減る
  3. 期間が短い:1ヵ月物などは利息が少なく、手数料をまかなえないことがある

税金

  • 利息:20.315%(所得税15.315%+地方税5%)が源泉徴収され、それで課税が終わります(国税庁 No.2230)。同ページによると、令和8年度税制改正(令和9年以後適用)でも合計税率は変わりません。
  • 為替差益:税務大学校の論文(令和7年6月)は、為替差損益は実務上雑所得として扱われていると述べ、東京地裁令和5年3月9日判決が雑所得に当たると判示したことを紹介しています(税務大学校論叢114号)。雑所得の損失は、給与など他の所得から差し引けません(国税庁 No.2250)。
  • 為替予約付きの例外:元本と利息をあらかじめ決めたレートで円などに換えて支払う外貨預金の場合、換算差益は20.315%の源泉分離課税の対象です(国税庁 No.1520)。
  • 確定申告:給与を1か所から受けていて全額が源泉徴収される人は、給与・退職所得以外の所得の合計が20万円を超えると申告が必要です。給与収入が2,000万円を超える人は、それとは別に申告が必要です(国税庁 No.1900)。住民税は自治体に確認してください。

円に戻さなくても課税される場面

  • 同じ通貨のまま預け替える場合:元本部分の為替差損益は認識しません。別の銀行へ移す場合も同じです(事例「外貨建預貯金の預入及び払出に係る為替差損益の取扱い」)。
  • 外貨預金を払い出して外貨建MMFに投資した場合:投資した時点で為替差益を所得として認識します(事例)。
  • 米ドルをユーロなど別の外貨に替えた場合:交換した時点で為替差益を認識します(事例)。

預金保険の対象外

具体例:キャンペーンの年7%で実際いくら残る?

前提(キャンペーンの条件と仮定)

  • 商品:三菱UFJ銀行「外貨定期優遇プラン」(2026年10月1日〜12月30日)。米ドル1ヵ月物が年7.0%(税引後5.577%)で、円から預ける場合が対象です。最低預入額はネットが10万円相当以上、窓口が100万円相当以上です。適用は初回だけで、自動継続時は継続時点の店頭表示利率になります。中途解約は原則として取り扱いません(三菱UFJ銀行、2026年10月1日現在の表示)。
  • 預け入れ時の手数料:同じページでは、ネットは「預入時為替手数料の優遇はありません。平常時同様、25銭」です。窓口の「通常1円が25銭に」は、窓口限定のエクセレント倶楽部会員限定プラン(入会には条件と審査あり)の説明に書かれています。一般の窓口申し込みには優遇の記載がないため、この試算では通常の1円で計算します。
  • 仮定(実際の相場ではありません):元本1万ドル、TTMは158.17円で、預けたときと満期のときのレートは同じとします。利息は同行の計算例と同じく「年利×30日÷360日」で計算します。円に戻すときの手数料は、手数料表の通常の額(ネット25銭・窓口1円)を使います。
項目ネット窓口(一般)
①預けた円(TTS×10,000ドル)158.42円→1,584,200円159.17円→1,591,700円
②満期の外貨(元本+税引後利息 10,000×5.577%×30÷360≒46.5ドル)約10,046.5ドル約10,046.5ドル
③円に戻すレート(TTB)157.92円157.17円
④受け取る円(②×③)約1,586,540円約1,579,000円
⑤損益(④−①)約+2,340円約−12,700円
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損益分岐レート

  1. ネット:1,584,200円÷10,046.5ドル=約157.69円。TTB=TTM−0.25円なので、TTMに直すと約157.94円。約0.23円の円高で利益がなくなります。
  2. 窓口(一般):1,591,700円÷10,046.5ドル=約158.43円。TTB=TTM−1円なので、TTMに直すと約159.43円。約1.26円の円安にならないとプラスになりません。

外貨預金を使うべき?判断の手順

  1. 外貨を使う予定(留学・旅行・移住)がある? Yesなら円に戻す手数料はかかりません(外貨現金の引き出しや送金の手数料は別途確認)。Noなら往復の手数料と円高のリスクがかかります
  2. ネットで取引できる? Noの場合、三菱UFJ銀行の米ドルでは窓口の手数料がネットの4倍です(優遇なしの場合)
  3. 1つの銀行に多額を預ける? 外貨預金は金額にかかわらず預金保険の対象外です
  4. 給与以外の所得が年20万円を超えそう? 給与を1か所から受けて全額源泉徴収される人なら、為替差益などを含む給与・退職所得以外の所得が20万円を超えると確定申告が必要です(国税庁No.1900)
  5. 長期の資産形成が目的? 新NISAなど、ほかの方法とも比べましょう

外貨預金・外貨建MMF・FX・円預金の違い

比べる点外貨預金外貨建MMFFX(国税庁No.1521の対象取引)円預金
種類預金投資信託証拠金取引預金
預金保険対象外(一部カットの可能性)預金ではない(保全の仕組みは各社の説明で確認)預金ではない(同左)対象(元本1,000万円までと利息など)
為替差益の税金実務上は雑所得(損失は他の所得と通算不可)解約時の為替差益は20.315%の申告分離課税(松井証券の米ドルMMFの例)所得税15%(ほかに地方税5%、復興特別所得税)の申告分離課税為替の影響なし
元本割れありありあり(レバレッジをかけると損益が大きくなる)為替による元本割れなし
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出典:外貨預金は国税庁No.2250と税務大学校論叢114号、外貨建MMFは松井証券「米ドルMMFの税金について」(2025年6月3日公開)、FXは国税庁 No.1521(令和8年4月1日現在法令等)、預金保険は預金保険機構。

まとめ:表示金利ではなく「手取り」で判断しよう

注意

外貨預金には元本割れのリスクがあります。税金の扱いに迷ったら、税務署や税理士に確認してください。

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