格安SIM乗り換えのデメリット9選|初心者が見落とす費用と対策
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格安SIM乗り換えのデメリット9選|初心者が見落とす費用と対策

格安SIM乗り換えの主なデメリットは、通信速度の低下・サポートの薄さ・割引の消失など9つに整理できます。ただし、その大半は契約前の確認と少しの準備で回避できるとされています。

大手キャリアから格安SIMに変えると、一般的に月2,000〜4,000円程度の通信費削減が期待できるとされています(MM総研の2024年調査では、大手キャリア利用者の平均月額料金は4,000円台、MVNO利用者は1,000円台と報告されています)。資産形成を始めたい人にとって通信費の見直しは取り組みやすい固定費削減ですが、安さだけで選ぶと不便を感じる場面もあります。

この記事では、格安SIMのデメリットが生まれる原因、自分に影響するものの見分け方、デメリット別の具体的な対策、ケース別の対処法までを中立的な立場で解説します。

結論:デメリットは9つ、大半は契約前の確認で回避できます

格安SIM乗り換えの主なデメリットは9つですが、大半は契約前の確認と設定変更で対処できるとされています。

まず全体像です。格安SIM(MVNOや大手のオンライン専用プラン)への乗り換えで生じやすいデメリットは、次の9つに整理できます。

  1. 平日昼など混雑時間帯に通信速度が低下しやすい
  2. キャリアメールがそのままでは使えない(継続には月額330円が必要)
  3. 実店舗が少なく、サポートは基本オンライン
  4. 家族割・光回線セット割が外れ、世帯全体では安くならない場合がある
  5. 支払い方法がクレジットカード中心の事業者が多い
  6. LINEのID検索など、年齢確認が必要な機能が使えない場合がある
  7. キャリア決済が使えなくなる場合がある
  8. かけ放題の条件や通話オプションが事業者ごとに異なる
  9. 初期費用(事務手数料3,300円程度)がかかる

そのうえで、乗り換えを検討する人が最初にやるべきことは次の3点です。

  1. 現在の利用明細で「データ使用量・通話時間・適用中の割引」を確認する
  2. 乗り換え候補の実効速度と料金を比較する
  3. キャリアメールや決済など「移行作業が必要なサービス」を洗い出す
ポイント

デメリットの多くは「知らずに乗り換えた」ことが原因とされています。逆に言えば、この記事のチェック項目を順に確認すれば事前に回避できるものがほとんどです。

なぜ格安SIMにはデメリットがあるのか?

なぜ格安SIMにはデメリットがあるのか?

格安SIMが安いのは、大手の回線を借りて設備や店舗の費用を抑えているためで、安さと品質は表裏一体とされています。

回線を借りて運営するMVNOの仕組み

格安SIMの多くは自前の通信網を持っていません。MVNO(仮想移動体通信事業者)は、ドコモ・au・ソフトバンクなどの大手(MNO)から回線を借りてサービスを提供する事業者です。借りられる帯域(データの通り道)には契約上の上限があるため、利用者が集中する平日の昼休みや夕方は速度が低下しやすいとされています。

店舗・人件費を抑えるビジネスモデル

安さのもう1つの理由はコスト構造です。格安SIMは実店舗を持たないか最小限にとどめ、申し込み・サポートをオンラインに集約することで人件費を抑えています。その分、対面で相談したい人にとっては不便に感じられる場合があります。

「安さの理由」が分かれば対策も見える

つまりデメリットの多くは、料金の安さと引き換えになっている部分です。混雑時間帯にあまり通信しない人や、自分で初期設定ができる人にとっては、実質的な影響が小さいケースも多いとされています。

補足

大手キャリアのオンライン専用プラン(ahamo・LINEMO・povoなど)は自社回線を使うため、混雑時間帯の速度低下は比較的起こりにくいとされています。ただしサポートがオンライン中心である点は格安SIMと共通です。

自分に影響するデメリットはどれか?見分け方の3ステップ

影響の大きさは人によって異なり、利用時間帯・サポート依存度・割引の有無の3点でおおむね判断できるとされています。

ステップ1:混雑時間帯にスマホを使うか

平日の12時台に動画視聴やビデオ会議をするなら、速度低下の影響を受けやすい使い方です。逆に自宅や職場のWi-Fi中心なら、影響は限定的とされています。

ステップ2:店舗サポートに頼っているか

過去1年でキャリアショップに行った回数を思い出してみてください。設定や故障対応を店舗に任せてきた人は、オンラインサポート中心の環境に不安が残る可能性があります。

ステップ3:家族割・セット割が適用されているか

利用明細に「家族割引」「光回線とのセット割」の記載があるかを確認します。割引が世帯単位で組まれている場合、1人だけの乗り換えで割引全体が崩れることがあります。

あなたの状況影響しやすいデメリット影響度の目安
昼休みに動画・SNSをよく見る混雑時間帯の速度低下大きい
店舗で相談しながら契約したいオンライン中心のサポート大きい
家族割・光セット割に加入中世帯全体の割引消失中〜大
キャリアメールで各種サービスに登録メール移行の手間・維持費
Wi-Fi中心・設定は自分でできるいずれも限定的小さい
注意

家族割や光回線セット割を組んでいる場合、自分1人が乗り換えると世帯全体の支払いがむしろ増える場合があります。契約者単位ではなく世帯単位で料金を試算することが重要とされています。

具体的な解決方法(デメリット別の対策一覧)

9つのデメリットにはそれぞれ定番の対策があり、乗り換え費用は事務手数料3,300円程度に抑えられるとされています。

デメリット主な対策目安費用
混雑時の速度低下サブブランドやオンライン専用プランを選ぶ・実効速度の計測データを確認0円
キャリアメール終了フリーメールへ移行、必要なら持ち運びサービスを契約0円または月330円
店舗サポートが少ない店舗ありのサブブランドを選ぶ・チャットサポートの評判を確認0円
割引の消失世帯単位で総額を試算・家族まとめての乗り換えも検討0円
支払い方法の制限口座振替対応の事業者を選ぶ0円
LINEのID検索不可年齢確認対応の事業者を選ぶ・QRコードで友だち追加0円
キャリア決済の終了クレジットカード払い等に登録を変更0円
通話料の増加通話実績を確認し、かけ放題オプションを比較月0〜1,900円程度
初期費用手数料無料キャンペーンやeSIM申し込みを活用0〜3,300円程度

速度低下は「回線の選び方」で軽減する

速度重視なら、大手回線をそのまま使う選択肢が有力とされています。UQモバイルやワイモバイルなどのサブブランド、ahamo・LINEMO・povoなどのオンライン専用プランは、MVNOと比べて混雑時間帯の速度が安定しやすいと一般的に評価されています。MVNOを選ぶ場合も、第三者の実効速度計測データを時間帯別に確認してから決めると、想定外の遅さを避けやすくなります。

メール・LINE・決済は乗り換え「前」に移行する

連絡手段と決済の移行は、回線を切り替える前に済ませるのが原則です。

  1. GmailなどのフリーメールアドレスをKeep
  2. 銀行・証券・ネットサービスの登録メールアドレスを変更
  3. キャリア決済で支払っているサブスクをクレジットカード払い等に変更
  4. どうしても残したい場合はキャリアメール持ち運びサービス(各社月額330円・2021年12月提供開始)を契約

乗り換え手順(MNP)は5ステップ

電話番号そのままの乗り換え(MNP)は、現在は以下の流れで完了します。

  1. MNP予約番号を取得する(MNPワンストップ対応の事業者間なら取得不要)
  2. 本人確認書類と支払い方法を準備する
  3. 新しい事業者に申し込む
  4. SIMカード到着後(eSIMなら最短当日)に回線切り替え手続きをする
  5. APN設定をして発信・データ通信を確認する
ポイント

総務省の指針により、2021年4月以降MNP転出手数料は原則無料とされています。また2023年5月に始まった「MNPワンストップ」対応事業者間では、予約番号の取得自体が不要になっています。

ケース別の対処法

家族割・通話量・サポート・支払い方法の4つのケースで、選ぶべき事業者と注意点が変わるとされています。

家族割・光回線セット割を使っている場合

世帯単位の総額比較が判断基準になります。割引後の大手の料金と、家族全員が格安SIMに移った場合の総額を並べて比較してください。家族3人で月9,000円以上下がるケースもある一方、光回線の割引まで含めると差が縮むこともあるため、通信費全体で試算することが推奨されています。

通話が多い場合

通話メインの人は、かけ放題込みの総額で比較します。格安SIMの基本料金は安くても、無制限かけ放題を付けると月1,400〜1,900円程度が上乗せされる例が一般的です。直近3か月の通話明細を見て、月の通話時間から必要なオプションを決めると過不足がありません。

店舗サポートが必要な家族がいる場合

全国に店舗を持つサブブランドが有力な選択肢とされています。料金はMVNOよりやや高めになる傾向がありますが、対面サポートという安心を残したまま大手より通信費を下げられる中間的な選択肢です。

クレジットカードを持っていない場合

口座振替に対応した事業者を選べば契約できます。対応事業者は限られるため、申し込み前に公式サイトの支払い方法欄を確認してください。デビットカードは事業者により可否が分かれるとされています。

補足

「自分はどのケースに当てはまるか」が複数ある場合は、影響度の大きい条件(多くの場合は世帯の割引)から優先して検討すると判断しやすくなります。

乗り換えの失敗を防ぐコツ(予防・再発防止)

契約前チェックリストの活用と「小さく試す」ことで、乗り換えで後悔するリスクを大きく減らせるとされています。

契約前チェックリスト10項目

申し込みボタンを押す前に、次の10項目を確認してください。

  1. 月のデータ使用量(直近3か月の平均)を把握したか
  2. 月の通話時間を把握したか
  3. 家族割・光セット割への影響を世帯単位で試算したか
  4. 端末の対応バンドとSIMロックの有無を確認したか
  5. キャリアメールの移行方針を決めたか
  6. キャリア決済のサブスクを棚卸ししたか
  7. 乗り換え先の実効速度(昼の時間帯)を確認したか
  8. 支払い方法(クレジットカード・口座振替)を確認したか
  9. 端末代の残債と支払い継続の条件を確認したか
  10. 初期費用とキャンペーンの適用条件を確認したか

まずは「小さく試す」— eSIMやサブ回線の活用

不安が残る場合は、本回線を解約せずに試す方法があります。eSIM対応スマホなら、基本料0円や低額のプランをサブ回線として追加し、生活圏での電波状況や昼の速度を1〜2週間試してから本格移行する、という段階的な進め方が可能です。

浮いたお金は「先取り」で資産形成に回す

通信費の削減効果は、使い道を決めて初めて資産形成につながります。月3,000円の削減なら年36,000円です。金融庁の資産運用シミュレーションを使って月3,000円を年利3%で20年間積み立てる前提で計算すると、元本72万円に対して約98万円という試算になります(運用成果は市場環境により変動し、元本を下回る可能性もあります)。削減分を給料日に自動で積立設定しておくと、生活費に紛れて消えるのを防げます。

まとめ

「10項目チェック→eSIMで試す→浮いた分を自動積立」の3段階で進めると、乗り換えの失敗リスクを抑えながら固定費削減を資産形成に接続できます。

公的機関・専門家の見解

総務省は乗り換えの障壁を下げる制度整備を進めており、国民生活センターは契約前のサービス内容確認を呼びかけています。

総務省:違約金・手数料の引き下げを主導

乗り換えやすい環境は制度面で年々整ってきたとされています。2019年10月施行の改正電気通信事業法で解約金に上限(1,000円)が設けられ、その後大手各社は解約金自体を廃止しました。さらに総務省のガイドラインにより、2021年10月以降に発売された端末はSIMロックを設定しないことが原則となっています。かつて「格安SIMのデメリット」とされた違約金・SIMロック・転出手数料は、現在ではおおむね解消されていると考えられます。

国民生活センター:サポート面の相談事例

一方で、消費生活相談の窓口にはサポート関連の相談が寄せられてきました。国民生活センターは2017年に格安スマホに関する相談の増加を公表し、次のような趣旨の注意喚起を行っています。

格安スマホ会社では、大手携帯電話会社が提供してきたサービスの一部が提供されないことがあるため、契約前にサービス内容を十分確認すること(国民生活センター公表資料の要旨)

料金差に関する調査データ

料金面のメリットは調査でも示されています。MM総研の2024年調査では、大手キャリア利用者の平均月額料金が4,000円台であるのに対し、MVNO利用者は1,000円台と報告されており、月2,000〜3,000円程度の差があるとされています。数値は調査時点のものであり、プラン改定により変動する可能性があります。

ポイント

制度面の障壁(違約金・SIMロック・転出手数料)はほぼ解消済みで、残る実質的なデメリットは速度・サポート・割引の3領域に絞られてきている、というのが公的情報から読み取れる現状です。

やってはいけないNG対応

先に回線を解約する・確認せずに最安を選ぶなどのNG行動は、電話番号の消失や想定外の出費につながるおそれがあります。

  • 先に現在の回線を解約する: 解約すると電話番号が失われ、MNPで引き継げなくなります。乗り換えは「新規契約の開通=旧回線の自動解約」の順が原則です。
  • キャリアメールのまま重要サービスの登録を放置する: 銀行・証券・行政サービスの通知が届かなくなり、ログインできなくなる場合があります。
  • 最安値だけで事業者を選ぶ: 昼の実効速度やサポート体制を確認しないと、安くても使い勝手に不満が残りやすいとされています。
  • 端末の対応バンド・SIMロックを確認しない: 特に中古端末や古い機種では、乗り換え先の電波をつかめない場合があります。
  • 名義が違うままMNPを申し込む: 家族名義の回線は、原則として名義変更をしてからでないと本人名義で乗り換えできません。
  • 端末代の残債を確認しない: 回線を乗り換えても端末の分割払いは続きます。残債額を把握せずに新端末を買い足すと、二重の支払いになります。
注意

中でも「先に解約」は取り返しがつきにくいNG行動です。電話番号を残したい場合は、必ず開通を確認してから旧回線が解約される流れになっているかを確認してください。

よくある質問

格安SIMに乗り換えると月いくら安くなりますか?

一般的に月2,000〜4,000円程度の差になるケースが多いとされています。MM総研の2024年調査では大手キャリア平均が4,000円台、MVNO平均が1,000円台と報告されています。ただし家族割・セット割の状況次第で差は縮むため、世帯単位での試算が推奨されます。

通信速度はどのくらい遅くなりますか?

影響が出やすいのは平日12時台などの混雑時間帯で、それ以外の時間帯は体感差が小さいケースも多いとされています。速度を重視するなら、サブブランドや大手のオンライン専用プランを選ぶと低下しにくいと評価されています。

キャリアメールは使えなくなりますか?

そのままでは使えなくなりますが、各社の「メール持ち運び」サービス(月額330円・2021年12月開始)を使えば継続できます。長期的にはGmailなどのフリーメールに移行するほうが、今後の乗り換え自由度が高いと考えられます。

乗り換えにかかる費用はいくらですか?

目安は事務手数料の3,300円程度です。MNP転出手数料は2021年4月以降原則無料、解約金も大手各社で廃止されています。事務手数料が無料になるキャンペーンやeSIM申し込みを使えば、実質0円で乗り換えられる場合もあります。

資産形成にはどのくらい効果がありますか?

月3,000円の削減で年36,000円、20年で72万円の原資になります。金融庁のシミュレーションで年利3%運用を仮定すると約98万円という試算になりますが、運用成果は変動し元本を下回る可能性もあります。まずは削減分の自動積立から始めるのが現実的とされています。

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格安SIMのデメリットは「速度・サポート・割引」の3領域に集約され、いずれも契約前の確認で影響を小さくできます。まずは利用明細の確認と契約前チェックリスト10項目から始めてみてください。

通信契約のトラブルや不明点は、消費者ホットライン「188」や最寄りの消費生活センターに相談できます。また、削減した通信費の運用など資産形成の具体的な判断については、ファイナンシャルプランナーや金融機関などの専門家への相談を検討してください。

最終確認日: 2026年7月19日

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