まな先生解説
こころ質問
すい要点整理
結論:住宅ローン控除の確定申告は5ステップで完了します
- 必要書類を集める(残高証明書・登記事項証明書など。目安:2〜4週間)
- 「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」を作成する(国税庁の作成コーナーなら自動計算)
- 確定申告書を作成する(源泉徴収票の内容を転記)
- 税務署へ提出する(e-Tax・郵送・窓口の3通り)
- 還付金を受け取る(e-Taxで2〜3週間、書面で1〜1.5か月が目安とされています)
そもそも住宅ローン控除とは?仕組みと控除額の計算方法

- 控除額 = 年末時点の住宅ローン残高(限度額あり)× 0.7%
- 例:年末残高3,000万円 → 3,000万円 × 0.7% = 21万円
| 住宅の種類 | 借入限度額(一般) | 子育て・若者夫婦世帯 | 控除期間 |
|---|---|---|---|
| 認定長期優良・低炭素住宅(新築) | 4,500万円 | 5,000万円 | 13年 |
| ZEH水準省エネ住宅(新築) | 3,500万円 | 4,500万円 | 13年 |
| 省エネ基準適合住宅(新築) | 3,000万円 | 4,000万円 | 13年 |
| 中古(認定・ZEH・省エネ) | 3,000万円 | ― | 10年 |
| 中古(その他) | 2,000万円 | ― | 10年 |
※子育て世帯等とは、19歳未満の子がいる世帯、または夫婦いずれかが40歳未満の世帯を指すとされています。入居年によって取り扱いが変わる可能性があるため、最新の税制改正情報の確認が推奨されています。
- 合計所得金額が2,000万円以下であること
- 床面積が50㎡以上であること(新築等で合計所得1,000万円以下なら40㎡以上の特例あり)
- 返済期間が10年以上の住宅ローンであること
- 取得から6か月以内に入居し、控除を受ける年の12月31日まで住み続けていること
- 2024年以降に建築確認を受けた新築住宅は、原則として省エネ基準に適合していること
注意
2024年1月以降に建築確認を受けた新築住宅は、省エネ基準を満たさない「その他の住宅」だと原則として控除の対象外とされています。申告前に、住宅の性能区分を売主や施工会社に必ず確認しましょう。
始める前の準備・必要書類一覧と入手先
| 書類 | 入手先 | 備考 |
|---|---|---|
| 源泉徴収票 | 勤務先 | 提出は不要だが入力に必要 |
| 住宅ローンの年末残高証明書 | 借入先の金融機関 | 10〜11月頃に郵送されるのが一般的 |
| 登記事項証明書(全部事項証明書) | 法務局 | オンライン請求も可。手数料は数百円 |
| 売買契約書・工事請負契約書の写し | 手元の契約書類 | 取得価額・契約日の確認用 |
| 住宅借入金等特別控除額の計算明細書 | 国税庁サイト | 作成コーナー利用なら自動作成 |
| 省エネ性能等を証明する書類 | 売主・施工会社・評価機関 | 住宅性能評価書、適合証明書など |
| 本人確認書類(マイナンバー関連) | ― | マイナンバーカード等 |
- マイナンバーカード(署名用電子証明書のパスワードを含む)
- マイナンバーカード読み取りに対応したスマートフォン、またはICカードリーダー
- 還付金を受け取る本人名義の銀行口座
確定申告のやり方を5ステップで順番に詳しく解説
- 国税庁「確定申告書等作成コーナー」にアクセスする:スマホのブラウザから国税庁サイトへアクセスし、「作成開始」を選びます。提出方法は「e-Tax(マイナンバーカード方式)」を選択し、マイナポータルアプリでカードを読み取ってログインします。
- 源泉徴収票の内容を入力する:給与所得の画面で、源泉徴収票の「支払金額」「源泉徴収税額」「社会保険料等の金額」などを転記します。スマホのカメラで源泉徴収票を読み取り自動入力できる機能も提供されています。
- 住宅ローン控除の情報を入力する:「住宅借入金等特別控除」の項目に進み、入居日、取得対価、床面積、住宅の性能区分、年末残高などを入力します。登記事項証明書・契約書・残高証明書を手元に置いて進めるとスムーズです。入力内容から計算明細書が自動作成され、控除額も自動計算されます。
- 還付口座を指定して送信する:計算結果と還付金額を確認し、本人名義の口座を入力して電子送信します。登記事項証明書や契約書の写しなど一部の書類は、e-Taxでも別途提出・PDF添付や5年間の保管が求められる場合があります。
- 還付金の入金を確認する:申告後の処理状況はe-Taxのメッセージボックスで確認できます。e-Taxなら2〜3週間程度、書面提出なら1〜1.5か月程度で指定口座に振り込まれるのが一般的とされています。
つまずきやすいポイントと対処法
注意
不明点を自己判断のまま提出すると、控除額の誤りで後から修正申告や更正の請求が必要になることがあります。提出前に税務署の電話相談や申告会場で確認するほうが、結果的に近道とされています。
効率化・応用のコツ:e-Taxとマイナポータル連携を使い倒す
| 提出方法 | 還付までの目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| e-Tax(スマホ・PC) | 2〜3週間程度 | 自宅完結・添付省略の仕組みあり |
| 書面郵送 | 1〜1.5か月程度 | 印刷・郵送の手間あり |
| 税務署窓口・申告会場 | 1〜1.5か月程度 | 相談できるが待ち時間が長い |
補足
転職などで年末調整に証明書の提出が間に合わなかった場合も、自分で還付申告をすれば控除を受けられるとされています。年末調整を逃しても、控除の権利自体が消えるわけではありません。
注意点・リスク:知らないと控除額が減りやすい落とし穴
国税庁は過去に、床面積要件や所得要件などに関する住宅ローン控除の適用誤りについて注意喚起を行っており、申告前の要件確認の重要性が指摘されています。
注意
住宅ローン控除は金額が大きいぶん、誤りの影響も大きい制度です。判断に迷う項目を残したまま提出せず、税務署や税理士など専門家への確認を挟むことが推奨されています。
具体例・ケーススタディ:年収500万円の会社員が申告した場合
- 35歳会社員、年収500万円(源泉徴収税額 約14万円と仮定)
- 省エネ基準適合の新築マンションを購入(借入限度額3,000万円の区分)
- 住宅ローンの年末残高:3,400万円
- 2025年3月入居、翌年に初回の確定申告
- 控除対象となる残高:3,400万円 → 限度額の3,000万円まで
- 控除可能額:3,000万円 × 0.7% = 21万円
- 所得税からの控除:納めた所得税 約14万円 → 14万円が還付
- 引ききれない7万円:翌年度の住民税から減額(上限9.75万円の範囲内)
まとめ:1年目の確定申告さえ越えれば、あとは年末調整だけ
よくある質問
補足
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務判断を行うものではありません。適用可否や控除額は個々の状況によって異なるため、最終的な判断は税務署または税理士等の専門家にご相談ください。
最終確認日:2026年7月5日




